ウィンブルドン名勝負|1980年男子決勝 「ボルグ vs マッケンロー」
今年も6月下旬から全英オープンテニス、通称、”ウィンブルドン” が、開催される。
幾多の名勝負が繰り広げられてきたが、なかでも、
古き良き時代の伝説として、語り継がれている試合が、1980年の決勝、
「ビヨン・ボルグ vs ジョン・マッケンロー」 の、試合である。
ウィンブルドン4連覇中で、5連覇を狙うボルグと、初の決勝のマッケンロー。
常に冷静沈着で、アイスマンと称された、ボルグと、
感情むき出しで、時には審判に悪態をつく、問題児マッケンロー。
性格からプレースタイルなど、何もかも対照的な二人が繰り広げた熱戦は、
今も多くのテニスファンの心に、かけがえのない思い出として残っている。
試合は、大方の予想に反し、まず、マッケンローが第1セットを取るが、
ボルグは動じることなく、第2、3セットを連取する。
そして、第4セット、ゲームカウント、「5-4」 とリードし、
チャンピオンシップポイントを、2度迎える。
しかし、マッケンローは、これを凌ぎ切り、タイブレークに持ち込む。
ここから、「伝説のタイブレーク」 と言われる、
ウィンブルドン史上、最も印象に残る場面が始まった。
タイブレークになっても、ボルグ優勢は変わらない。
マッケンローは、実に、5度のチャンピオンシップポイントを凌いで、
「18-16」 で20分超に及んだ、このタイブレークを制してしまう。
普通、これだけのゲームをしてセットを落としたら、
精神的にも崩れてしまうものだが、鉄人ボルグは強かった。
第5セットに入っても、動じることなく、
「8-6」 でこのセットを制し、ウィンブルドン5連覇を果たす。
当時は、木のラケットだったので、現在とは比べること自体、
おかしなぐらい、プレースタイルがスローに見えてしまう。
しかし、一挙手一投足に込められた技術の高さは、
今日見ても、なお意義あるものだ。
この敗北から一年後、両者は再び、ウィンブルドン決勝で対戦する。
リベンジに燃えるマッケンローは、セットカウント、「3-2」 で勝利し、
ボルグの6連覇を阻むと共に、一年前の借りを返したのだった。
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