アカデミー賞名場面!〜多くの俳優に勇気を与えた、感動の名スピーチ〜
アカデミー賞では、多くの受賞者が、感動のスピーチを行ってきたが、
なかでも評価の高いのが、ダスティン・ホフマンの名スピーチである。
名作、『卒業』 で、デビュー以来高い評価を受け、
アカデミー賞にノミネートされながらも、アカデミーを批判し続け、
授賞式をボイコットしてきた彼が、1979年の、『クレイマー・クレイマー』 で、
主演男優賞を、初めて受賞した。
壇上に立った彼は、率直に、監督や共演者たちへの感謝を語った。
それだけでなく、何度か一緒に仕事をしている、
スタッフ達の一人一人の名前を挙げて、話し始めた。
ダスティンは、映画が、一部の監督や俳優だけで、
作られているのではなく、壇上に立つことのできない、
多くの人によって支えられていることを、伝えたかったのだ。
さらに彼は、主演男優賞を争った、ジャック・レモンや、
アル・パチーノに勝ったのだと思いたくはない、
私たちは皆、1つの芸術的な家族の一員だと語った。
そして、映画俳優組合には6万人、俳優協会には10万人もの、
俳優が所属しており、これらのほとんどの俳優には仕事がなく、
タクシーの運転手をしながら、アクセントの勉強をするしかない、現状を訴えた。
そして、後世に残る名言が誕生する。
「卓越した才能を求めて努力を続けている、芸術的な家族の一員である、俳優達。
あなたたちの中に、敗北者など、一人もいません。
この賞をあなたたちと分かち合えることを、誇りに思います。ありがとう。」
会場は、万雷の拍手で、この名スピーチに応えた。
ダスティンは、売れなくても、決して諦めないことの大切さを、
全世界に訴えたのだった。
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