オリンピック関連コラム! 〜オリンピックから始まった、近代マラソン〜
1896年のアテネ・第1回オリンピックから始まった、近代オリンピック。
アテネ・オリンピックで実施された競技は、8競技・48種目であった。
(陸上、水泳、体操、レスリング、フェンシング、射撃、自転車、テニス)
本来はボート競技も予定されて、9競技であったが、天候のため中止されている。
陸上競技で行なわれたのは、”12種目” で、その1つに、「マラソン」 があった。
大会の最終日に、マラトンの古戦場から競技場までのコースで競われ、
これが、マラソン競走の始まりと言われている。
競技としてのマラソンは、紀元前450年の、
「マラトンの戦い」 に由来して、その名称が付けられたものだ。
紀元前450年、マラトンに上陸したペルシャの大軍を撃退した際、
その勝利を伝える伝令に選ばれた兵士、フィディピディスが、
約40km離れたアテネまで駆け抜け、「我勝てり」 と告げた後に、
力尽きて息を引き取ったという、故事に由来している。
古代オリンピックでは、このような長距離走は行なわれていなかったが、
故事にちなんで行なわたのが、マラソン競技である。
また、アテネ・オリンピック当時は、
このような長距離走は、陸上競技として行なわれておらず、
これが、最初のマラソン競技であった。
第1回オリンピックで競われたマラソンの距離は、36.75kmだったと言われている。
その後のオリンピックでも、距離は約40kmであり、正確には決まっていなかった。
距離が統一されたのは、1924年の、パリ・オリンピックからである。
マラソンの統一の距離として採用されたのは、
1908年のロンドン・オリンピックの、マラソンの42.195kmであった。
王女アレキサンドラの、
「スタートを城の窓から見たい、ゴールは競技場の我がロイヤルボックスの前に」
との注文から、当初の予定・26マイル(41.843km)を385ヤード延長し、
26マイル385ヤード(42.195km)になったとの、逸話が残っている。
こうしてマラソンは、”42.195km” で行われるようになった。
1896年のアテネ・オリンピックの翌年には、ボストンマラソンが始まり、
マラソンは、多くの人に愛される競技となっていった。
オリンピックでは、男子マラソンが最終日に行なわれることが多く、
ずっと注目を集め続ける、伝統競技である。