オリンピック関連コラム! 〜開会式の前に、競技が始まるのはなぜ?〜
オリンピックの開会式の前に、何故か、オリンピックの競技が始まっていることがある。
開会式の前に開始される競技として、最も知られているのが、『サッカー』 だ。
2016年のリオデジャネイロオ・リンピックは、8月5日(金)が開会式だったが、
サッカーは、その2日前の、8月3日から競技をスタート。
8月4日には、日本がナイジェリアと対戦して、惜しくも、「4-5」 で破れている。
もしも、完全なトーナメントなら、開会式前に帰国となってしまう。
ところが、サッカーの場合は、4チームずつのグループに分けられ、
総当たりで3試合を戦うため、開会式前に試合を行なっても、
問題ないと判断されたのであろう。
2018年の平昌オリンピックでは、「カーリング・ミックスダブルス」 の総当たり戦の一部と、
「スキージャンプ・男子ノーマルヒル個人」 の予選が、開会式前に実施されている。
どうして、開会式よりも先に競技を先に始めるのか?
開会式を前倒しにするのが、正しいのではないのか?
開会式を前倒しにできない理由は、オリンピック憲章に、
「開会式当日を含めて、16日を超えてはならない」
と、書かれているからだ。
通常は、金曜に開会式を行い、翌々週の日曜に閉会式を行う、
16日のスケジュールが組まれる。
かつて、サッカーも、16日間の日程の中で行なわれていた。
「マイアミの奇跡」 で知られる、1996年のアトランタオリンピックでは、
開会式後から競技をスタートしたため、日本代表も、
中1日でグループステージ3試合を戦っている。
サッカーのワールドカップでは、約1ヶ月かけて行っていたため、
FIFAは、過密スケジュールを改善したいと考えてきた。
そこで、FIFAはIOCにかけあい、IOC理事会での承認を得れば、
延長できるルールの適用を受け、2000年のシドニー・オリンピックから、
開会式前から、競技をスタートすることになった。
2020年の東京・オリンピックでは、サッカー以外に、
ソフトボールが、開会式の2日前からスタートする、日程が組まれている。
また、アーチェリーとボートの予選が、開会式当日の日中に予定されている。
開会式の前から、熱い試合が繰り広げられるかもしれない。